こんにちは。
船原です。
会社を経営していると、
真剣に悩むことがあります。
会社の利益をいくらにするか?
という問題です。
というのも、
売上はその会社の実力がかなり反映される数値なのですが、
利益はある程度操作可能であるからです。
どういうことかというと、
例えば、物販ビジネスの場合、
どういう商品を扱っているかとか、
資金がどのくらい有るかということで、
だいたい売上の上限値が決まってきます。
2ヶ月に在庫が1回転くらいする転売をやっていて、
資金が1000万円なら、
最強に仕入れたとしても毎月500万円ですよね。
(ここで営業コストは考えないで)
すると、
もし転売をやっていたとして、粗利益率が30%と仮定すれば、
月商の上限値は大体700万円くらいになります。
こんな感じで、
売上って上限値が有るのです。
ビジネスでは、
まずこの売上の上限値を上げることが重要であると、
船原は考えています。
なぜかというと、当たり前なのですが、
売上の上限値が100万円の会社は
1000万円の売上を上げることが出来ないからです。
売上の上限値が100万円とすると、
もし仮に利益率100%だったとしても、
月の粗利を200万円にすることは出来ないわけです。
売上を超える利益を得ることは出来ませんからね。
ということで、
船原の考えとしては、
まず会社としての売上上限値を上げて、
その後、利益率を上げていくということが、
ビジネスの成長の順序なのかなと考えています。
さて、本題に戻ります。
では最終的な利益ってどのくらい出せば良いのでしょうか?
極論を言いますと、
一番いい最終利益は「ゼロ」です。
極論ですよ!
ではなぜゼロが良いのか?
最終的な利益の計算式は
売上 - 原価 - 経費
で計算されますよね。
そして、基本的には、
売上から原価を引いたいわゆる粗利(売上総利益)はプラスになります。
そこから、
その事業を行う上で必要になった経費を引けば、
最終的な利益が出てくるわけです。
実は、この経費に関しては
結構、コントロールできるのです。
コントロールの方法としては
人員整理などで人件費を減らしたり、
オフィスをボロく、狭くしたり、
利益が出るかどうかわからないようなことへの先行投資を辞めたり、
そういうことを行えば、
経費をコントロールして、利益を増やすことができます。
ということで、
いわゆる経営改善のプロに頼むと、
まずはこちらの経費のコントロールから着手する感じです。
それ自体は非常にいいことと思います。
しかし、ここで問題となるのは、
経費のコントロールしすぎです。
経費をコントロールする、つまり削減することで、
将来の売上につながる投資を削ってしまうこともよくあるからです。
ちょっと話が脱線しますが、
船原は、よく、物販ビジネスの経営者の方から
「利益が出ない・・・」
「お金が残らない・・・」
という悩み相談をうけます。
その時に、一番始めに行うアドバイスが
「売上の成長をやめれば良い」
ということです。
そうすれば、
先行投資もしなくていいから経費を削減できます。
その結果、利益が増えます。
また、
仕入れの量も増やさなくていいので、
在庫が一定になり、
利益分がキャッシュインしますから、
手元資金が増えますね。
もちろん、半分本気で進めているのですが、
真意としては
「もし、売上の成長を止めたらどうなるのか?」
を一旦、考えてみることが重要かなと考えています。
というのも、
基本的に、ほとんどのビジネスマンは、
売上を成長させ続けないといけないと考えています。
その結果、
今年の年商が1000万円であれば、
来年は2000万円にしたいと考えるわけです。
その思考から生み出される結果が苦しいのであれば、
それをちょっと止めてみると一体どうなるかをシミュレーションすることは
とても重要かなーと思います。
さて、本題に戻って、
「究極的には利益はゼロがいい」
というのは、
つまりは
「事業で得られるであろう利益をすべて将来の成長に突っ込むと良い」
ということです。
もちろん、これがバランス思考を欠いた行動であることは百も承知ですが、
そういう究極の方向性についても考えてみるという思考訓練は重要です。
もし、ビジネスをしていて利益が生まれ、
それが蓄積されているという「いい」状態が続いている場合。
それはある点で言えば非常に「いい」ことなのですが、
もしかしたらその利益をもっと成長につぎ込んでいると、
もっと売上と利益が伸びたかもしれないという機会損失をはらんでいる場合がありますね。
そのように考えていくと
ビジネスってめっちゃ面白いです。
そして、毎月末にキャッシュが足りない事態になった時に
「あぁ、俺って利益を突っ込みまくってるからこんなにカツカツなんだ・・・
つまりは来月の売上がやばいことになるはずなんだ・・・」
と納得できれば、
その苦しさが2%くらいは軽減できるかもしれませんね。
(船原は毎月末、吐きそうですが・・・)
有名な話で言うと、
Amazon本体はその典型例ですね。
上場している企業にも関わらず、
ずーっと利益がゼロ近辺でした。
(最近は違いますが)
利益をそっくりそのまま将来に投資していたからですね。
もちろん、
この戦略は上場や他の資金戦略から、
外部から資金を潤沢に得ることが出来ているからこそ実現できる高度な方法です。
まさに究極例かなと。
あと、
ちょっと重要な点としては・・・
「再投資できるようなビジネスモデルか?」
ということを考えてみても面白いです。
というのも、
もし利益を再投資できないようなビジネスモデルの場合、
売上の上限値がかなり低いビジネスである、
もしくは、
時間軸にそって成長していくことができないようなビジネスである
場合があるからです。
Amazonがあそこまで短期的に大きくなれたのは、
もちろん、利益をガンガン再投資してきたということも重要なのですが、
オンライン小売ビジネスとそのプラットフォームをつくるというビジネスモデル自体が
その投資を受け止めることができる上限値の極めて高いビジネスだったということです。
もし、これが相当ニッチなビジネスだった場合、
上限が低いので、
再投資し続けるというサイクルに耐えきれませんからね。
(要は売上上限が低いビジネスは再投資に向かない)
こういうことも考えながらビジネスをしていると、
何年後かの見通しもできるようになるので、
目の前がぱーっと明るくなりますよ。