こんにちは、船原です。
「あーーーーー、あと1週間以内に500万ないとやばい」
という経験、ありません??
正直言いますと、
僕もずーーーーっとそれでした。
月末は胃がキリキリしてました。
物販をやると、
どうしても仕入れが先に出ることが多いです。
今ある100万円を使って、商品を仕入れて、
それを販売して150万円にする。
それをずっと繰り返して、
どんどん利益を貯めて行くわけですよね。
多くの場合、
仕入れはクレジットカードや掛け払いで仕入れます。
また、毎月の固定費の支払いも月末に重なります。
そうなると、
すでに発生している支払いが後日にずれて、
月末にほとんどの支払いが重なってしまいます。
すると、毎月25日くらいに、
「あぁ、あと5日で500万ないと支払いできない!」
という事態が起こってしまうのです。
ちなみに、
こういう悩みって、
売上が減っているときよりも、
売上が伸びているときのほうが起こりやすいです。
売上が伸びているときって、
確実に先行投資をしています。
新たにお店を作っているとか
広告費をぶっこんでいるとか、
仕入れを大量にして単価下げるとか、
人員を増やしまくるとか、
そういう感じでおカネを使いまくることによって、
売上を上げていきます。
すると、
いわゆる増加運転資金というのが発生してきて、
売上は上がるのに、
おカネはないという状態になっていくのです。
原因としては、
人件費や固定費の上昇、
在庫の先行仕入れ、
売掛金の増加
などが考えられます。
要は(ここ重要)
売上が急に増えるとカネがなくなる
のです。
ということで、
めっちゃもうかってるんだぜーと言いながらも、
全くカネがないという状態って、
伸びてる企業だと普通に起こっているんですよね。
ちなみに、
売上が減ってカネがないというのはちょっとやばいです。
その件に関しては、今日は触れないでおきます。
増加運転資金対策として、
もっとも根本的な解決ができるのが、
資金調達です。
融資、もしくは資本投資によって、
新たにおカネを入れてもらうことによって、
増加運転資金の分を穴埋めします。
銀行も、伸びている企業は増加運転資金が必要ということは理解しているので、
「今回の売上上昇に伴い、増加運転資金は〇〇万円程度です。この分をご融資ください」
と説明すると、
納得してもらえやすいですね。
しかしながら、
銀行はそんなホイホイ貸してくれるところではないことは、
あなたもご存知でしょう。
ましてや、
資本投資、つまり、株式と交換におカネをホイホイくれるような投資家が多くないことも、
あなたはご存知でしょう。
それなのに、
「あと5日で500万」
みたいな危機が訪れたらどうすればいいのでしょうか?
以下は、推奨しないけど、
仕方なくやってもいいかなという対策です。
(そもそもは融資による資金調達で根本解決してね)
1)クレジットカードの支払をリボ払いにする
2)在庫処分できるものはヤフオクなどで売りさばく
3)支払いを待ってもらえるところは待ってもらう
ですね。
例えば、1)のリボ払い
最近のカードのほとんどは、
支払いをあとからリボ払い変更できます。
もちろん、金利がかかります。
月に1%くらいでしょうか。
500万円の残債があったら、5万円程度です。
500万円支払わないとダメな状態が、
5万円程度に減額できます。
残りの495万は、
翌月に早期に在庫を現金化して返金してください。
そうすると金利負担を軽減できます。
リボ払いが恒常化してしまうと問題です。
かならず早期に返済しましょう。
しかし、リボ払いにするのが嫌で、
在庫を焦って売りまくった結果、
500万円の在庫が250万円になってしまった・・・
みたいなことも起こりえます。
リボ払いだと5万円の損失だったのですが、
在庫早期処分で250万円の損失です。
どちらがいいか考えてみましょう。
2)の在庫処分ですが、
まぁ、これは説明の必要はないですね。
しかし、
できれば月末に焦って売るのではなく、
計画的に現金化しておきましょう。
特に、ゴミ在庫みたいな、
もう何ヶ月も動いていない在庫は要注意。
または不良品などが帰ってきたジャンク在庫。
これが溜まっていくと、資金繰りがやばくなります。
当社も以前、
「隠れたジャンク500個発見!繰り返す、ジャンク500個発見!」
というチャットが社内の在庫管理の方から飛んできて、
社内は騒然・・・
緊急会議が行われました。
こういう在庫は放置しがちですが、
きちんと現金化しておくことで、資金繰りを良くすることができます。
3)支払いを待ってもらうということですが、
実は、多くのところは支払いを待ってくれます。
だって、お金ないんだもの。
払えないよね。
ただ、ここも優先順位を付けましょう。
例えば、税金、これはそんなに律儀に払わなくてもよい(笑)
ただ、記録に残る場合があり、融資に影響するかも。
家賃などの固定費。
これは結構待ってもらえます。
家賃、光熱費は後回し。
取引先への掛け払いの支払い。
これも待ってもらえます。頼み込みましょう。
銀行の返済・・・これが滞るとやばいです。
特に手形貸付はやばいので、なんとか避けましょう。
もう無理な場合は、事前に銀行に相談しましょう。
リスケ(リスケジューリング)に応じてくれることが多いです。
最後に、従業員への給料。
ここが滞るとついにやばいです・・・
モチベーションも低下し、
退職者がでるようになります。
ここに来る前になんとか阻止しましょう。
そんな感じで、
資金繰りってホント大変で、
胃が痛いのです。
追伸
特に創業期は資金繰りはきついですね。
最初は借りれても数百万円レベルなので、
一瞬で使い切ってしまいます。
一度、借り入れをすると
また何ヶ月、もしくは年単位で間を開けないといけないことが多く、
その間の増加運転資金に耐えきれず・・・
ということもなりかねないです。
僕も冒険大好きですが、
そのあたりはやっぱり、
「これならいける!」
という、バランスですかね…。